翔べ!!オオムラサキ

この冬、山梨県でエノキの落ち葉で越冬しているオオムラサキの幼虫を5頭程採集してきました。エノキが出芽する4月に、枝に網をかけて幼虫を網の中に放します。すると下旬頃には葉を食するようになり、体色も緑色に変化します。残念ながら3頭は越冬幼虫のまま乾燥状態で死んでしまいましたが、残り2頭は5月の末には終齡幼虫となり、6月初めには蛹化しました。なお、幼虫からのオオムラサキの飼育には注意点がいくつかあります。特に以下の2点が重要です。1つ目はアリ等の天敵に襲われないようにしっかり隙間を作らずに網をかけることが肝要です。2つ目は蛹はぶら下がっていないと死んでしまいます。3年前には台風で蛹の大半が落ちてしまい死んでしまった苦い経験があったので、今回は細心の注意を払いました。蛹化してからは、先の注意点より、天敵がいない屋内で観察することとしました。6月28日透析学会から帰ってくると、オスが1頭羽化して、部屋の中を滑空していました。クワガタ用の昆虫ゼリーを与えると、口吻を伸ばして美味しそうにゼリーを摂取していました。29日の夜には残りの1頭が羽化。こちらはメスでした。本来オオムラサキの羽化は7月初旬から中旬で、メスはさらに遅いのですが、予想よりかなり早い羽化でした、羽化の瞬間には立ち会えませんでしたが、可愛がっていた幼虫が羽化するのは至上の喜びです。放蝶は本来いけないことなのですが、生態が崩れるような、伊豆での定着はないと考え、2頭放蝶しました。淋しい気持ちもありますが、折角生を貰い受けたのだから、大空を舞わないとね。翔べオオムラサキ!!RIMG0687 RIMG0691 RIMG0815 RIMG0823 RIMG0830 RIMG0840 RIMG0879 RIMG0881 RIMG0884

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