ある夏の1日

RIMG1129 RIMG1142 RIMG1148 RIMG1162 RIMG1170この日のお天気は快晴。RIMG1469 RIMG1461 RIMG1462

午前6時:起床し、読書。山本義隆著の「原子・原子核・原子力」を読む。山本義隆先生は1960年代に東大ベトナム反戦会議の活動に携わり、東大全共闘議長を務めたカリスマ的な指導者で、今までの約50年間、学生運動については一貫して沈黙を保っていますが、「磁力と重力に発見」、「十六世紀文化革命」など物理学の分野の書籍を多産しており、まさに倚馬七紙であります。ノーベル賞も夢ではないと将来を嘱望されていた科学者でしたが、研究の道を辞し、駿台予備校の物理の教師を長く勤めておられます。小生の浪人時代も秋山仁先生とともに超人気講師でした。小生は化学・生物を選択していたため、物理の授業の際には席を外しますから、席に空きが出来ます(駿台では席は決まっていたので)。高校の友人に席を譲ったのですが、知らない人から、1年間1万円で席を譲ってくれと頼まれたこともありました。それぐらい人気があったようです。

午前10時:沼津のエスポットで生活必需品の買い物をしました。前項で、仁淀川で海パンが無く困ったことより、本日はそんな事が無いように海パンも購入しました。その後は国道1号、136号、熱函道路より函南の丹那を目指しました。昆虫観察のためです。

午後0時:ポイント着。富士見ダイアヤランドの入り口にお気に入りの昆虫観察場所が有り、ここのエノキにたくさんのタマムシが生息しています。この日はあまり多くなかったのですが、数匹飛翔していました。そんな時もいつもの思索を巡らせてしまいます。古の人々がいかなる方法で法隆寺の玉虫の厨子に用いるタマムシの羽を集め、その意味はなんなのか?とても不思議に思います。ただ、言えることは、けして再現することのできない、その美しい色彩に神秘と畏敬の念を感じたのでしょう。今回も1匹手に取ってじっくり観察しました。しばらくそこにいたのですが、とにかく暑い暑い。汗だくになりながら車の温度計を見ると38℃を示していました。

午後1時30分:途中のお弁当屋さんでお弁当を購入し、柿田川を目指しました。

午後2時:柿田川駐車場着。2組ほど先着グループがありましたが、小生は駐車場で海パンに着替え、ヤスと水中メガネ、お弁当を携え、柿田川の辺(ほとり)に向かいました。まずはお弁当を頂き、いざ川の中に。さすがに冷たい。外気温は35℃程度で、水温は13.4℃ですから、ずっとは入ってはいられませんでした。しかし、透明度はピカイチですね。魚はあまり見られませんでしたが、ミシマバイカモの鮮やかな緑と水の透明度が不思議に一体化し、きわめてクリスタルで無機的な水中に彩(いろどり)が錦上添花され、その光景に釘付けとなってしまいました。十分に涼と美を楽しんで、柿田川を後にしました。

午後3時:その後は沼津インター近くの坂口屋で温泉入浴。

午後3時45分:日蓮宗の光長寺を散策。毎年夏の夕暮れ時に散策していたお寺です。桜の時期がいいんでしょうね。蝉時雨がすごい。暑い中いくつかの塔頭を巡り、次に沼津市街のマルサン書店を目指しました。

午後4時半:この日は2日続けての花火大会とお祭りのため、駐車場がなかなか見つからず苦労しましたが、なんとか駐車し、屋台見物をしながら、マルサン書店で本を購入。「数学の大統一に挑む」、養老孟司著「虫の虫」、「紙幣肖像の近現代史」、「戦後日本の知識人は時代にどう向き合ったか-丸山、竹内、吉本を中心に」など15冊ほど購入しました。

午後5時15分:いつもの葉山珈琲でお茶をしながら医師会の心電図の読影200人分を熟(こな)し、先ほど購入した「数学の大統一に挑む」を途中まで読む。

午後7時:いざ花火を見物に。徒歩で三園橋上で見物場所を確保、午後7時20分花火が開始。消して派手ではないのですが、さまざまな色の花火を見るにつけ、鮮やかな赤は硝酸ストロンチウムを、緑は硝酸バリウムを、青は酸化銅など、それぞれの炎色剤は元素の炎色反応を利用してるんだよなーとか寺田寅彦の線香花火の研究は・・・なんて、無味乾燥な化学の知識のおさらい??をしながら眺めていたのですが、やはり終盤に近づき、一瞬の煌きと、その後の余韻に、人生の無常観と儚さを感じずにいられませんでした。午後8時に花火は終了。

午後8時10分、沼津昭和クリニック着。長く、暑い?いや、熱い日曜日の1日は終わりました。

が、、え!!!その日は本当は何やってる日?????想像におまかせします。

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