俳優 成田三樹夫論

先日俳優の松方弘樹、渡瀬恒彦と昭和を代表する名優が相次いで亡くなりました。ともに深作欣二監督の「仁義なき戦い(全5作)」では広島ヤクザを好演されていましたが、この作品に出演していた主演の菅原文太はもちろん金子信雄、小池朝雄、川谷卓三、室田日出男などなど、魅力的な俳優の多くは既に鬼籍に入り、小生の大好きな「北の国から」でお馴染みの田中邦衛もご高齢のため、すっかりテレビで見ることもなくなってしまい悲しい限りです。実は仁義なき戦いシリーズでひときわ異彩を放つ俳優がいました。その名は成田三樹夫。小生が最も好きな俳優の一人です。趣味が俳句と将棋とその風貌との乖離がまた一層、彼の魅了を引き立てます。若い世代の方々には、なじみが薄いかもしれませんが、それもそのはず、既に1990年4月9日胃癌のため死去しており、死後27年もたっていますので、過去の俳優となってしまったのかもしれません。先日発売の「昭和40年男」の、俺たちのダークヒーロー特集に俳優として唯一取り上げられていたのが成田三樹夫でした。「ニヒルな知略家から不気味な悪玉、そして憎めない小悪党まで、昭和の映画やドラマを盛り上げたダークヒーローと言えば、この男優をおいて他にない。にじみ出る知性とダンディズムで俺たちを痺れさせたミッキーの魅力に迫る!」とありました。小生が成田三樹夫を知ったのは中学2年のとき。友人と「野生の証明」をロードショーで観に行った時でした。たしかヤクザの役だと思いますが、凄みのある悪役で、鮮烈なインパクトであったことを今でも覚えています。その1年後の中学3年生の時には、「探偵物語」の服部刑事役が大当たりします、「工藤ちゃ~ん!」はドラマの代名詞にもなったほどです。その後も数多くのドラマや映画に出演しますが、1990年に55歳という若さで夭逝してしまいます。今現在ご存命ならば82歳。もう俳優はやっていないかもしれませんが?「仁義なき戦い」では「広島死闘篇」 の2作のみの出演でしたが、ニヒルで筋を通す松永弘役を怪演します。とにかくカッコいいの一言。成田三樹夫の魅力はニヒルとダンディズムを体現した演技力やその風貌もさることながら、その博識にあるといってよいでしょう。彼は「鯨の目」という句集を遺しています。ちなみに小生も持っています。彼の真の人柄を知るうえで、まずは夫人である温子さんの「序に変えて」を引用させていただきます。

今から五、六年前からでしょうか、成田が賀状に俳句を書くようになったのは。どちらかと言うと筆無精な人でしたが、その罪滅ぼしの気持ちもあったのでしょう。賀状だけは毎年全部手書きで出しておりました。ある時知人より頂いた暑中見舞いの葉書に爽やかな緑の葉に白い花を付けた野草の押し花が添えられてありました。成田はその葉書を嬉しそうに眺め、「心遣いが・・・・・・いいねェ」と一人悦に入っていました。そしてその翌年の賀状から俳句が書かれる様になりました。・・・・・中略・・・・・非常にシャイな面のある人だけに娘達に何かを伝えるとか特別 話し合うとかは、あまり無かったのです。割合黙って感じ取れというタイプでしたから。それだけに句を通 して娘達には父親としての又母や友人達には一人の男としての、言ってみれば”生きた証”の様な事を伝えたかったのではないかと想っています。成田とは共通の知人を通して知り合いました。成田が三十二歳、私が十九歳でした。その後時々電話が来る様に鳴り、食事をしたり映画を観に行ったりお酒を飲みに連れて行ってもらったりと可愛がってもらっていました。私は三姉妹の末子として育ちましたので私にとっては良いお兄さんができたといった感じでした。ある日日比谷へ映画を観に行き、その帰りに食事をしていた時です。「温子はどんな本を読んでる?」と突然聞かれ、焦りながら今まで読んだ数少ない本を挙げました。その中で太宰治の名前が出ると、「太宰は僕も好きだよ。あとね、ドイツの作家なんだけどハンス・カロッサと言う人の本なんか温子にいいんじゃないかなと思うんだ。透明感があってサラッとしている文章で読み易いよ。何と言う事ない様でいて読後が清々しいんだ」帰ってから早速本屋さんへ行ったのですが、絶版と言う事でしたので古本屋さんへ回ってみました。三軒目のお店で『ハンス・カロッサ全集』を見つけ買い求めました。それは今でも私の大切な本となって時々読み直したりしています。カロッサの本でもう一冊大事にしているのは成田の叔父の訳した本で、その叔父から私へと頂き感激した事を覚えております。十年位前になると思いますが、ある女優さんへの結婚祝として地方の出版社に有りましたカロッサの在庫を取り寄せてお送りさせて頂いた事もありました。「何でも一生懸命読まなきゃ駄目だ。詩でも小説でも作者は命懸けで書いているんだ。だから読む方だって命懸けで読まなきゃ失礼なんだ」そして、「そうでなければ字面ばかり追うだけで本当の宝物は作者は見せてくれないんだよ」言われている事は分かるのですが、私などには到底そういう読み方はできそうにもありませんでした。結婚してから初めて京都へ行った成田から手紙が届いた事がありました。その手紙の中に非常に成田らしい個所が有りますのでそれを書き出してみます。・・・・・中略・・・・・カロッサも毎日少しづつでも続けて下さい。そして人並みはずれて誠実な人間がどんなことを考え続けどんな具合に生きていったかを少しでも分かって欲しい・・・・・中略・・・・・。僕もこの辺でもう一つ腰をおとして勉強の仕直しをするつもりです。とにかくもっと自分をいじめてみます。男が余裕を持って生きているなんてこの上ない醜態だと思う。ぎりぎりの曲芸師のようなそんな具合に生き続けるのが男の務と思っています。色気のない便りになって御免なさい・・・後略・・・。今、この古い手紙を書き写しながら、成田は、こういう本質の部分を最後まで持ち続けていた人だと思います。人並みはずれて一生懸命、真正面から何かを見つめ、考え、その為に苦しんだり、傷ついたり悲鳴を上げながらも自分に鞭を打つ。これが成田の聖域なので決して触れない部分だと思っていますし、私などには計り知れない世界でしょう。私の様な俗人から見ると何故そんなに自分を痛めつけなければならないのかと思いますが、これはそういう感性を持って生まれた成田の業のようなものではないかと思います。葬儀後、親しい友人の方々が成田の遺骨と共に何となく我が家に集まりました時、その中のお一人がしみじみと、「何でこんなに成田さんに拘るのかと考えたけど、結局僕は理屈抜きで成田三樹夫という男が好きだったんだ。それだけなんです」その言葉を伺って私も全く同じ気持ちでしたので嬉しくて涙が出て来ました。そして成田に対して、この上ない言葉だと思いました。東北人らしく非常に腰の重い人でした。それがやっと仕事に、そしてライフワークに欲が出てきて今まで蓄積して来たものをまとめ上げて行く行く段階でした。その成果を出せなかった事を無念に思います。しかし探求心の旺盛な人で天体等にも興味をそそられていましたので今頃はのんびりと、こちらの世界からは見えなかった星や宇宙空間を楽しんでいるかも知れません。成田が本を通して語り合って来た方々とも時空を超えてお会いしているかも知れませんし、そうであってほしいと思います。こちらの生臭い世界より成田にとっては黄泉の国の方が過し易い様にも思います。男として真っ当な事を考え、真っ当に生きた人、そして人一倍の厳しさ、人一倍の優しさを生き抜いた人、肉体よりもむしろ神経の方が寿命ではなかったかと感じています。<あなた、おつかれ様でした。又会える時まで>

素敵な文章です。そして成田三樹夫が奥様に送った文の内容が秀逸です。人並みはずれて誠実な人間がどんなことを考え続けどんな具合に生きていったかを少しでも分かって欲しいなんて言えないもんね。また、「何でも一生懸命読まなきゃ駄目だ。詩でも小説でも作者は命懸けで書いているんだ。だから読む方だって命懸けで読まなきゃ失礼なんだ。そして僕もこの辺でもう一つ腰をおとして勉強の仕直しをするつもりです。」「とにかくもっと自分をいじめてみます。男が余裕を持って生きているなんてこの上ない醜態だと思う。ぎりぎりの曲芸師のようなそんな具合に生き続けるのが男の務と思っています。」という成田の言葉は小生の座右の銘になっています。ちなみに小生も成田の影響でハンス・カロッサを読みましたがかなり難解な本でした。

 フランス文学者の鹿島茂は倚馬七紙なる作家であり、100冊目の記念に上梓した「甦る昭和脇役名画館」において、12人の俳優をあげていますが、最後にあげられているのが成田三樹夫です。勝新太郎主演「兵隊やくざ」において「長身の引き締まった肉体。いかにも強烈な意思の力を感じさせるアゴ。睨み付けるだけで相手を縮みあがらせる鋭い眼。大きく尖った鼻の下で真一文字に結ばれた口・・・」とその独特の風貌を彼独特のレトリックで描写して、鍛え上げられた悪の魅力を論じています。主客転倒、まさに主役と互角に渡り合う成田に悪のエロスを醸し出しているといいます。成田三樹夫という強烈な個性の悪役は、そのマイナスベクトルのエロスをしっかり受け止めて、これを跳ね返すほどのプラスベクトルのエロスの持ち主が主役を張っていない限り、少しも輝かない。換言すれば、成田三樹夫と渡り合える主役級の俳優はそうはいないということになります。鹿島は、映画に出演した成田とメンズ・マガジンのモデルの成田が同一線上で一元化したときに、男たるものが目指すべきエロティシズムに満ちた真のヒーローになったと最大限の賛辞を送っています。

  また、能や焼き物などの骨董に造詣が深く、文芸評論家の小林秀雄や画家の梅原龍三郎とも親交があった随筆家白洲正子の随筆集「ほんもの」の中で、「雲になった成田三樹夫」なる随筆を発表しています。白洲正子が特に注目したのは、ヤクザ役イメージを払拭できない成田がNHK大河「新平家物語」で保元の乱で敗れてしまう藤原頼長という平安末期の当代一の大学者役を演じるそのギャップと、「品のいい立ち振る舞い、衣装束帯の似合う役者は、歌舞伎の世界にもまれにしかいない」と言わしめています。そして「ワキ役とはいえ、彼が現れると、主役を喰ってしまう場合が多かった。いわゆる「花」のある役者とは違うのだが、強いていうなら黒百合の花にたとえられようか」と述べています。おそらくは高山植物の女王はコマクサです。黒百合にはコマクサのような派手さはないのですが、独特の存在感を有していて、陰陽で陰の女王とでもいいましょうか。ちなみに「黒百合の歌」は、昭和28年(1953)に公開された松竹映画「君の名は」の主題歌になった歌です。また石川県の県花でもあり、やはり存在感の大きな主役級に匹敵する脇役のメタファーでしょうか。

  反安倍総理の急先鋒で論客の佐高信は「佐高信の百人百話」の中で成田三樹夫を絶賛しています。彼は成田の高校の後輩で、成田の末弟とは酒田東高の卓球部でダブルスを組んでいたというのだから、成田三樹夫とはかなり近い存在であったのでしょう。「彼の自虐的な言葉の裏には、彼特有の矜持が隠されている」と述べています。「役者でさ、時の総理大臣とチャラチャラ、ニコニコして握手したりして喜んでいるのがいるじゃない。ああいうのを見てると情けなくなっちまうね」と権力者に阿諛追従する輩を一笑に付すことができる剛毅果断たる自分という矜持を。佐高は「成田と地元紙で対談するのが夢だった」という文で締めくくっています。

  また、鹿島茂の前出からの引用させていただきます。「また、是非とも書き留めておきたいことがある。それは彼の経歴である。・・・・・中略・・・・・本当は、山形大学のほかにもう一つの秘めたる学歴があったのである。」・・・・・中略・・・・・成田三樹夫は東大の理科Ⅰ類に入学し、水が合わずにすぐに中退してしまっているのです。今では公然の事実で、ウィキペデアで東京大学の人物一覧にもその名が刻まれていますが、「彼は東大に入りながら、水が合わないとあっさり退学したことは一切公表せずにひた隠しにして、1990年に胃癌で急逝するときには、墓場まで持っていこうとした。彼らしいダンディズムというほかない。悪役にはエロスとダンディズムが不可欠だと教えてくれた俳優、それが成田三樹夫だったのである。」と大絶賛しています。

  最後に「鯨の目」の「綴りの余白」から成田三樹夫の読書歴を挙げてみましょう。坂部恵著「”ふれる”ことの哲学」、前嶋信次著「イスラム文化と歴史」、村上陽一郎著「ハイゼンベルグ」、シェファー著「進化の博物学」、上野千鶴子著「構造主義の冒険」、中沢新一著「雪片曲線論」、大岡信著「万葉集」、ブリゴジン著「混沌からの秩序」、鶴見俊輔著「思想の落とし穴」などなど難解な書物が列挙してあります。その数、数百冊。百花繚乱のごとく並んでおり、自然科学から哲学、文学など非常に広い分野にわたる内容であることがわかります。また、遒勁(しゅうけい:力づよいさま)、孌童(れんどう:美少年のこと)など、見たこともないような難解な熟語の意味を余白に書き留めるなど、真摯な読書の姿勢がみられます。

  名だたる文化人を惹きつけてやまない成田三樹夫とは何か?ダンディズム、ニヒル、エロティシズムさらに付け加えるならインテリジェンスをすべてを持ち、それを体現する稀代の俳優であり、小生のようなペダンティックな輩とは対極に位置する人物です。常なる諧謔的な振る舞いそして言動とは裏腹のその博識ぶりと、読書、将棋、俳句に対する精励恪勤な姿勢は、まさに博学才穎というほかありません。それでいて、それらを自己韜晦する稀有な人物。それが成田三樹夫なのです。小生もかかる生き方ができればと思います。

 

 

カタルシスを!!

今回は思いっきり趣向を変えてみたいと思います。

小生の自画自賛できることは二つ。一つ目は友人や先輩、そして後輩に恵まれたことです。絆はずっと大事にしてきています。

それと、もう一つが小生の感受性にあります。結構すぐ感激してしまいます。まあ、換言すれば幸せの閾値が低いのでしょう。今回は全くの個人的意見ですから参考にはならないかもしれませんが、ジーンとした、涙した、あるいは感激した、または美しい映像をいくつかご紹介します。(ただし、ネタバレ注意!!!!)

カタルシスを求めて??

CM編

東京海上日動火災のCM 東京2020挑戦シリーズ・挑戦者たち:モーツァルトの「Ave Verum Corpus」が最高です。「でも、やるしかない。」「あきらめない。」「引退。バカ言うんじゃねーよ。」「何度倒れたって。」「必ず起き上がって。」「進め。」「前へ。」

何と自らの士気を鼓舞される台詞なのでしょうか。なぜかこのCMを見ると挑戦する気持ち、最後まであきらめない闘志が湧いてきます。

・タイの有名なCM:世界中の人が涙したといわれるタイのCMです。子供が母親の病気の為に食料と薬を万引きしてしまいます。料理店のオーナーが料金を肩代わりして子供の商品を渡します。その30年後に??実話のようですね。まさに善因善果!泣ける動画です。

https://youtu.be/6JebN6gCIMo

 

タイのCM(2):なかなかウルっとさせるCMがタイでは多く制作されているようです。障害を持つ父と娘の絆を描いた作品です。CMというより短編映画ですね。ほかにもいくつかジンとするCMがあります。今回はこの2作品をアップしました。

東山堂音楽教室のCM:小生が好きなパッペルヘルのカノンが印象的。やや不器用な父親と、新婦になる娘との心のすれ違いを修復するに十分な力を音楽は持っているのでしょうか。音楽っていいね。また、岩手県のローカルCMですが、これがまたいいんだよ。静岡ではコンコルゲン

 

が頭離れませんけど。パヤって何? おれもピアノか何か習おうかな?

 

・パナソニックのCM:モデルの姉妹編:美人姉妹なので余計に感動?病弱の妹という設定は反則と思いたいのですが、実話だからしょうがない。姉が実現できなかった妹の夢を実現するストーリーは感激します。そういえば昭和大学病院に勤務していたとき、クリスマスの時、廊下を暗くして、看護学生が賛美歌を歌ってキャンドルサービスをしていたのを見て涙が出ましたね。

・パナソニックのCM(2):おばあちゃんのメール編:これもパナソニックのCMです。たしかテレビで紹介していたのを見たのだと思います。死んでしまったおばーちゃんからのメール。泣ける。

・明治安田生命:たった一つのの宝物:「秋雪」の画像検索結果
著作権の関係で、視聴は困難なようです。小田和正の「言葉にできない」の曲とダウン症で、完全房室欠損症+肺高血圧を合併していた秋雪くんのコラボのCMは当時話題を呼びました。ドラマにもなったしね。最後に、曇天の海岸で父親がギュッと秋雪くんを抱きしめる姿を映した写真は涙なしには見ることができない映像です。今、見られないのかなー?もう一度見たい。

・パンパースのCM:これもなかなかの感動CM。感謝の気持ちって大事なんですね。

https://youtu.be/uu3iM1azTj4

PV編

・麻生太郎 とてつもない日本:麻生太郎著「とてつもない日本」のPVです。麻生前総理大臣(第92代)は未曾有をみぞゆう、踏襲をふしゅうなど誤読や、愛読書がマンガなどなど、総理大臣の資質を問われ、小生も最も嫌いな政治家の一人でした。つい昨年発売されたプレジデント8月1日号では嫌われる人はなぜ、嫌われるのか?の中で(選挙でわかった「信用できない人」を見抜くポイント)に、華麗なる家系、達筆、おしゃれ、秘書を大事にするなど、彼をベタ褒めする文章が載っていましたが、このPVを見て、麻生太郎という政治家が少し好きになりました。日本人の誇りを再発見できる映像だと思います。

・世界で一番長く続いている国日本日本は島国のため、外国からの侵略がなく、2000年以上続いている世界最長の国家で、ギネス認定されていることは意外と知られていません。初代神武天皇が即位した紀元前 年2月11日が建国記念日で祝日になっていることを知っている方も意外と少ないようです。もちろん神武天皇は実在しなかったと言われています。実在した最古の天皇は第10代崇神天皇と言われています。いずれにせよ約1800年続いている国、日本。その頂点に立つ天皇陛下は世界中で唯一empelorの称号を与えられていることも付け加えてきましょう。

・神々の詩:オープニング

https://youtu.be/QxwSJ_WKKGw

姫神の曲である「火振り神事」と「神々の詩」。まさに神曲!! 「神々の詩」の歌詞は縄文時代の言葉だそうです。耳慣れない言語なのですが、とても耳障りがよく、心地よいハーモニーを織り成します。、1996年から5年間日曜日8時よりTBS系で放送されていたドキュマンタリー番組のオープニングです。とにかく画像が美しく、大自然とその中に暮らすちっぽけな存在である人間が対比されています。現在オープニングの全動画はニコニコ動画でしか見られないようです。

 

・Aha Take on  me:

1985年小生が大学入学の年に大ヒットした曲です。今聞いても最高のメロディーです。アニメと現実がコラボした当時では斬新かつ画期的なPVで高く評価されました。人生で最も楽しい時間を過ごした1年なので、富士吉田の寮生活が昨日のように思い出されます。

Restaurant Australia

画像と音楽が素敵です。食の映像もここまで洗練されると芸術です。バックの曲:Dewayne Everettsmith – It’s Like Loveもいいし。エアズロックやオペラハウスなどオーストラリアのシンボルとのコラボもいいね。こんなPV見ると行きたくなります。

映画編

・Love actually

https://youtu.be/E9cTLcOYWao

9組のラブストーリーが同時に進行していくのですが、なかでも秀逸なのが親友の結婚した女性への愛を隠し続ける男のストーリー。この女性演じるキーラ・ナイトレイがあまりにも綺麗すぎて映画をさらに引き立てます。

親友(ピーター)の妻(ジュリエット)に恋をしてしまった男、マーク。親友の妻であるため、一歩を踏み出してはいけないと思っているマークは、ジュリエットに冷たく、心を開かない。ジュリエットは夫の親友であるマークに嫌われている思ってしまいます。友達になりたいと思い、単身マークの家を訪れます。このとき、マークが撮影した自分の結婚式のビデオを見てしまってびっくり!ビデオには自分しか映っていない!これでジュリエットは彼のそっけない行動がどうしてなのかを理解します。「マークは自分のことが好きなのだ。」「親友の妻だから距離を置いているのだ」と。マークはそれを悟られ、気まずくなって、部屋を飛び出してしまいます。でも、すぐさま部屋に戻ろうか、いや、それはダメだ。でも・・・・・戻ってジュリエットを抱きしめたい自分と、いや、親友の妻に手を出す人道に悖る?ことはダメだといい聞かせるもう一人の自分との、心の鬩ぎ合い・葛藤が見事なまでに描かれています。小生なら絶対に戻るけどね。

そしてクリスマスの夜、自分の気持ちをボードに書いて、紙芝居風に一枚一枚めくって。
①『来年にはきっとこういう恋人が出来る』
②セクシーな女性の写真
③『重荷に思わず、クリスマスだから聞き流してほしい』
④『本心を打ち明けるのが、クリスマスだから』
⑤『僕の心は君のもの』:To me, you are perfect. は愛の告白フレーズとしてそのまま使えそうですね。
⑥『君がこういう姿になり果てる日まで』
⑦ミイラの写真
⑧『メリークリスマス!』
マークはページをめくり終わると、黙って立ち去ります。なんと切なくてロマンチックな告白!!すべてを出し切った満足感と、かなわぬ恋に必死に耐えるマークに悲哀さえ感じますが、そこにジュリエットが追いかけてきて、マークにキスします。Enough…. Enough now.(十分・十分だ)  このシーンは本当に感動もの!!映画史上最も素敵な愛の告白シーンだと思います。マネしたい!

・The killing field

映画監督を目指していた変わり種ドクターの土光君が数千本見た映画の中で最高の映画として勧めてくれたのがこれ。初めて観たときはカンボジア情勢が全く分からなかったため理解できませんでしたが、ポル・ポト政権周辺の歴史を勉強した後、再度見ると、実によくできた映画だと思います。時は1975年。アメリカ傀儡政権指導者ロン・ノル将軍が失脚し、ポル・ポト率いるクメール・ルージュが首都のプノンペンを占拠し、プノンペンは陥落。全住民は農村に強制連行されてしまいます。ここで技術者や教師などの知識人は、革命には害悪を及ぼすとして、ことごとく虐殺されてしまいます。その数約300万人とも言われていますが、アメリカのジャーナリスト シドニーと現地の新聞記者で案内人のプランの友情の物語です。プランは知識人であることを隠して、フランス語も理解できないふりをしたまま、脱走の機を窺っていました。収容所から命からがら逃げだしてカンボジア国境までやってきます。途中の地雷を踏むシーンは実にリアルです、最後のジョン・レノンのイマジンが流れて、再会のシーン。実に感動しますね。

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・タイタニック:これは説明の必要はないでしょう。

・サウンドオブミュージック

https://youtu.be/Wy6T_yVakjA

https://youtu.be/4g84dejrJXI

高校入試に失敗して意気消沈しているときに叔母が連れて行ってくれて観た映画です。ミュージカル映画ってあまり好きではないのですが、この映画は別格です。50年以上も前の映画にもかかわらず、これも色褪せない映画です。結婚式のシーンと大佐がエーデルワイスを歌うシーンはとても素敵です。ナチスに占拠されつつあるオーストリア。大佐は祖国を失う悲しみでか、歌詞を詰まらせてしまいます。妻のマリアに子供たち、そして観客が一斉に歌うシーンは秀逸です。

 

アニメ・漫画編

・フランダースの犬:

これはあまりにも有名ですね。何回見ても最終回の最後のシーンは涙が出ます。アニメ史上最も多くの人が涙したシーンでしょう。

・キャンディー・キャンディー:小生が小学生の頃の作品です。アニメにもなりましたが、やはり最後が感動ですね。ウイリアム大おじさまがアルバートさんで、しかもポニーの丘で幼少時にあった丘の上の王子様もアルバートさんだったなんて。今見ても感動します。1-9巻全部持っているって怖いねー。

・ルパン三世カリオストロの城

これはあまりに有名ですね。宮崎駿の青ジャケットのルパンは第1シリーズのルパン三世もそうでしたが、すごくかっこよかった。クラリス王女もかわいかったけど、銭形警部の名言は40年近く時を経ても色褪せないところがすごい。

 

・鉄拳:振り子:バックのmuse音楽がまた感動的。MuseのExogenesis Symphony Part ⅢのPVにもなっています。鉄拳は「こんなフランダースの犬はいらない」面白かったけどなー。この動画で50回は泣きました!

https://youtu.be/JXcV6dOMUZs

・猪口健 ぼくのことみてて:911テロの時、神戸市の消防職員である猪口健さんの作品です。国循にいる頃、毎日新聞にこの作品のことが掲載されていて、いたく感動したのを覚えています。現在は販売してるのでしょうかねー?著作権の事も有り全部は紹介できませんので、2枚紹介します。アメリカの国鳥である、ハクトウワシの父子が主人公です。ボブの父親は、勇敢な消防隊員で、ボブの自慢の父親でしたが、侵略者による事故で殉職してしまいます。ボブは星になった父親に会いたくて、空高く燦然と輝く星を目指しますが、会うことはかないませんでした。でも、最後にはボブは立派な消防隊員になって、父親の遺志を継いだのです。img_20161016_0002 img_20161016_0001

 

ドキュメンタリー

・プロジェクトX

https://youtu.be/dtWw89Mr_n8

初期の「不屈のドラマ 瀬戸大橋-世紀の難工事に挑む~」や「ツッパリ生徒と泣き虫先生-伏見工業ラグビー部・日本一への挑戦-」、「国産コンピューター ゼロからの大逆転
-日本技術界 伝説のドラマ-」や「ゆけ チャンピー奇跡の犬-日本初の盲導犬・愛の物語-」などなど、感動するものが多かったですが、特に感激したのは「 極寒・南極越冬隊の奇跡
-南極観測・11人の男たち-」です。第一次越冬隊隊長西堀栄三郎率いる10人の隊員はどこか冴えない人たちの集まりでした。研究成果を出せず、萎靡沈滞ムードが充満していました。中でも最年少の北村泰一隊員は火事を起こしてデータや観測機器を消失してしまいます。そんな時に西堀隊長は北村隊員にみずから作成した観測機器を手渡し、「とにかくやってみなはれ。」といって叱咤激励します。奮起した隊員達はは大きな成果を携えて帰国します。スタジオで北村さんが当時を回想する刹那、感極まり、テレビ収録など気にもせず、嗚咽してしまったのです。このシーンは今見ても感激しますし、プロジェクトXの中で最も好きなシーンです。人生一度でいいから回想して感涙に咽ぶ成功体験をしてみたいものです。

 

そのほか

・フラッシュモブ

こんなプロポーズしてみたいなあー。今でもこれぐらい踊れるかな?曲がいいね。Chariceのlauderという曲です。CD買ってしまいました。

 

最後に小生が落ち込んだ時に元気をもらうためにいつも見ているのが

・九州新幹線開業CM

です。九州ではお祭り騒ぎのはずだったのに、対照的に東北では震災と津波、原発事故いう災禍に見舞われてしまいました。実はこのCM、東北大震災の翌日の開業となったため、すぐに封印されてしまいました。 「あの日、手を振ってくれてありがとう。笑ってくれてありがとう。ひとつになってくれてありがとう。」 素敵な言葉だね。今年の熊本大震災の時も再び注目されたんです。日本もまだまだ捨てたもんじゃないね!!

 

映像に音楽が加わると、映像をより強く印象付けますよね。バックの音楽によって映像の効果が増幅されます。ロッキーのテーマがかかると100%の人が、限界を超えた運動能力を引き出すことができるようになるのはわかるよね。最近特に涙腺が弱いのか、すぐに涙が溢れてしまいます。でも、こころが洗われて、カタルシスを得ることができるのです。これって素敵なことだよね。

 

しかし、長かったなー。やっと昨年10月予告した超大作アップに踏み切ることができました。

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